塩化マグネシウム風呂は危険ではなく安全！毎日はいっても大丈夫？

2023年9月5日2023年10月19日

「塩化マグネシウム風呂って本当に安全なの？」「毎日はいっても平気なの？」そう思う方もいるのではないでしょうか。

この記事では、塩化マグネシウム風呂の効果や注意点について詳しく解説します。

猫博士

塩化マグネシウム風呂というものを知っておるか？

猫学生

塩化マグネシウム風呂？？知らないです。どんな効果があるのか教えてください～！

塩化マグネシウム風呂の基本知識

「塩化マグネシウム風呂」は、海水やにがりから抽出されるミネラル、塩化マグネシウムをお風呂に入れて楽しむ方法です。一般的に「塩化マグネシウム」は「にがり」として浸透していますね。

通常のお風呂とは異なり、水に溶けやすく、皮膚からも吸収される特性を持つため、健康への効果が期待されています。さらに、塩化マグネシウムを含んだ入浴剤も市販されており、気軽に使用できるのが魅力です。

塩化マグネシウム風呂の効果には、リラックス効果や筋肉の緊張緩和、美肌効果などがあり、その健康へのプラス面は多岐にわたります。温泉の泉質としては、「塩化物泉」として知られており、きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症などに効果が期待できます。

しかし、一方でデメリットや危険性も存在します。本記事では、塩化マグネシウム風呂の効果やデメリット、危険性について詳しく解説します。塩化マグネシウム風呂に興味のある方は、ぜひ参考にして、健康的なバスタイムを楽しんでみてください。

塩化マグネシウム風呂のメリット・デメリット：危険ではないが注意が必要

塩化マグネシウム風呂は、日常の疲れやストレスからのリラクゼーションを求める多くの人々に選ばれています。その理由は、マグネシウムの効果にあります。マグネシウムは、筋肉の収縮やリラクゼーション、骨の健康、エネルギーの生成など、300以上の体内反応に関与する重要なミネラルです。不足すると筋肉痛、疲れやすさ、不眠などの症状が表れることが知られています。

塩化マグネシウム風呂に浸かることで、このマグネシウムを皮膚から効率的に吸収することができます。特に、疲労回復や筋肉のコンディションを整えるのに効果的とされています。さらに、マグネシウムは心臓の健康を維持する効果や、高血圧のリスクを減少させる働きもあると研究で示されています。

マグネシウムが十分にお湯に溶け出し、弱アルカリ性の状態になるまで約30分の待ち時間が必要です。この待ち時間を守ることで、マグネシウムの効果を最大限に引き出すことができます。

体への影響の注意点

一方で、すべての人が塩化マグネシウム風呂を同じように感じるわけではありません。一部の人々は、特に肌が敏感な場合、ピリピリとした刺激を感じることがあります。そのため、初めての使用時や敏感肌の方は、様子を見ながら使用量を調整することが大切です。

また、塩化マグネシウムの濃度が過剰になると、肌や粘膜に刺激を与えることがあります。特に敏感肌やアレルギー体質の方は注意が必要です。

その他、塩化マグネシウムは腎臓で排出されるため、腎臓に疾患がある場合は、血液中のマグネシウム濃度が高くなる可能性があります。これは心臓や神経系に影響を与える可能性があります。腎臓に問題がある方は、使用する前に医師に相談しましょう。

入浴時の温度や時間も大きな要因となります。長過ぎる入浴や高温のお湯は、のぼせや立ちくらみを引き起こすリスクがあるため、十分な注意が必要です。特に高齢者や持病を持つ方は、入浴時間や温度を適切にコントロールすることで、安全にマグネシウムの恩恵を受けることができます。

総じて、塩化マグネシウム風呂は、適切な利用方法を守ることで、体の健康とリラクゼーションを向上させる手段として利用することができます。その際、体の反応をしっかりと観察しながら楽しむことが大切です。

⇒【食品安全委員会】「にがり」（塩化マグネシウム）の安全性についてはこちら

お風呂への注意：追い焚きや風呂釜が痛む可能性について

塩化マグネシウム（にがり）風呂について、追い炊きや洗濯は可能ですが、非推奨とされています。これは、塩化マグネシウムは海水を原料に精製された結晶または液体であり、塩（塩化ナトリウム）が約2.5％含まれているためです。一般的なバスソルトや温泉系の入浴剤に比べて風呂釜への影響・リスクは小さいですが、繰り返し使用することで金属の錆や劣化を引き起こす可能性があります。

ただし、にがりの製法には大きく4つの種類があり、塩分が残りやすい製法と残りにくい製法が存在します。そのため、商品によっては追い炊きが可能なものもあります。例えば、イオン交換膜法で精製された「亀山堂にがり温泉」のような塩分が残りにくい製法で作られたにがりを使用することで、風呂釜や追い炊き機への心配を軽減できます。

追い炊きを行った後は、風呂釜内部や循環孔を水洗いすることで、塩が残らないようにすることが推奨されています。また、残り湯で洗濯をする場合は、すすぎに水道水（清水）を使用することで、にがりに含まれるミネラルが衣類に結晶化しないようにしましょう。

塩化マグネシウムでもエプソムソルトは、追い炊きが可能であり、風呂釜を痛めないとされています。これは、エプソムソルトが硫酸マグネシウムで構成されており、錆の原因となる無機塩であるためです。エプソムソルトは、マグネシウムを含むため、にがりと似た効能が期待できます。

⇒塩化マグネシウム風呂は追い炊き禁止？についてはこちら

塩化マグネシウム風呂の入れる量はどのくらい？やり方は？

塩化マグネシウム風呂に適切な量を入れることは、お湯の量や個人の好みによって異なりますが、一般的な目安として、お湯180～200リットルに対して約15～50gを使用することが推奨されています。

乾燥時期や保湿・保温効果を高めたい場合は、50gほど入れることがおすすめです。塩化マグネシウムの脳語が0.1パーセント以上になると温泉と同じ効果が期待できるようです。

塩化マグネシウム（にがり）風呂の作り方は以下の通りです。

まず、お風呂のお湯を用意します。一般的な家庭の浴槽の容量は約180L〜200Lです。
次に、塩化マグネシウムを適量投入します。一般的には、お湯約180L〜200Lに対して、塩化マグネシウムを約15g〜50g投入します。ただし、体調や好みにより投入量を調節することも可能です。
投入した塩化マグネシウムをよく混ぜて溶かします。約30分ほど待ちましょう。
その後、約15分程度浸かります。この時間は目安であり、体調や好みにより調節可能です。

塩化マグネシウム風呂の多彩な効果

マグネシウムは、300以上の酵素反応に関与するとされる体内で極めて重要なミネラルです。このマグネシウムを効果的に補給する方法として、塩化マグネシウムの入浴が注目されています。

また毎日塩化マグネシウム風呂に入ることによって、上記でご紹介した効果がより実感できると言われています。さらに、マグネシウムは皮膚からも吸収できるため、入浴によりマグネシウムを補給できる利点もあります。

1. 血行促進と新陳代謝の向上:
血行不良は、肌トラブルや冷え性の原因となります。塩化マグネシウムは、血管の拡張作用を持ち、全身の血流をスムーズにします。この効果は、特に筋肉の疲労回復や脂肪の燃焼を助けるため、アクティブなライフスタイルを送る方に最適です。また浮力によって筋肉の緊張を和らげ、リラックス効果があります。

2. 神経系の保護とリラクゼーション:
マグネシウムは神経伝達物質の調節に関与しており、適切な量が確保されるとストレスの緩和や睡眠の質の向上が期待できます。

3. 肌と髪の健康維持:
塩化マグネシウムは角質層に働きかけ、乾燥や外部からのダメージから肌を守ります。また、頭皮への栄養供給が促進され、髪の健康もサポート。特に乾燥気味の季節には、その保湿効果が女性から高い評価を受けています。

4. アレルギー対策としての効果:
塩化マグネシウムには、肌のpHバランスを整える効果があり、これがアトピー性皮膚炎のような肌の炎症を和らげるメカニズムとして働いています。既にいくつかのクリニックでの実績が報告され、一部のアトピー患者に明確な改善が見られています。

5. 健康的なデトックスやダイエット効果
マグネシウムは消化系の健康にも寄与することが知られており、塩化マグネシウムの入浴は、便秘の改善やデトックス作用やダイエットにも効果があるとされています。脂肪燃焼効果もあります。

6.静水圧作用:
水圧で体を引き締め、むくみを解消します。

注意点:
個人の体質や健康状態によっては、塩化マグネシウム風呂に適さない場合もあります。最初は短時間の入浴から試し、何らかの異常を感じた場合は速やかに中止し、医師や専門家に相談することを推奨します。

塩化マグネシウム風呂の健康について

塩化マグネシウム風呂とアトピーの関係や入浴剤としての利点について、知りたいと思う方も多いのではないでしょうか？
ここでは、塩化マグネシウム風呂とアトピーの関係などについて詳しく解説します。

塩化マグネシウム風呂でアトピーや痒みは改善できる？

塩化マグネシウム風呂がアトピー性皮膚炎の改善に効果があるかどうかについては、いくつかの事例が報告されています。

例えば、ある研究では、アトピー性皮膚炎の患者さんに塩化マグネシウム入りの入浴剤を使用してもらったところ、約5割の患者さんで症状の改善がみられました。

また、別の事例では、アトピー性皮膚炎の15人の方々がマグネシウムイオン浴槽を使用し、個人差はありましたが、汗をかいても以前ほど痒くならないという共通の効果が報告されています。

マグネシウムは、皮膚のセラミドの合成や表皮の増殖と分化の調節に関与しており、アトピー性皮膚炎の改善に役立つ可能性があります。また、マグネシウムが肌にいい理由として、保湿効果や温泉に入ったような効果が期待できるとされています。

ただし、効果には個人差があるため、塩化マグネシウム風呂がすべてのアトピー性皮膚炎患者に効果があるわけではありません。また、効果がある場合でも、症状が完全に消失するわけではないことも考慮してください。

アトピー性皮膚炎の症状が気になる場合は、医師に相談し、適切な治療法を選択することが重要です。
また下記のような皮膚科クリニックのコラムもあります。

⇒【青山ヒフ科クリニック】敏感肌、アトピー性皮膚炎に対するマグネシウムの効果についてはこちら

塩化マグネシウムを飲むことのメリットデメリット

塩化マグネシウムを飲む際のメリットは以下の通りです。

こんにちは、今日は塩化マグネシウムの摂取によるメリットと注意点についてお話しします。マグネシウムは体内でさまざまな役割を果たす重要なミネラルであり、その摂取には多くの利点があります。

筋肉疲労や肩こりの解消: マグネシウムは筋肉の収縮と弛緩を調整し、筋肉痛やストレスによる筋肉の緊張を緩和する効果があります。
骨量の維持: マグネシウムはカルシウムと共に骨の形成や維持に関与し、骨の健康をサポートします。
便秘解消: マグネシウムは腸の働きを活性化し、便通を改善する効果があります。
新陳代謝の促進: マグネシウムは約300の酵素の働きを助け、代謝に不可欠な役割を果たしています。
睡眠の質改善: マグネシウムは神経伝達物質GABAの働きを助け、リラックスして良質な睡眠をサポートします。
ストレス抑制: マグネシウムは神経系の正常な機能を維持し、ストレスを軽減する効果があります。

しかし、マグネシウムは食事からも摂取できるため、サプリメントでの摂取が必ずしも必要ではありません。バランスの取れた食事を摂ることで十分なマグネシウムを得ることができます。また、基礎疾患がある場合や薬を服用中の場合は、マグネシウムのサプリメントを始める前に、必ず医師に相談してください。適切な摂取量を確保し、健康をサポートしましょう。

塩化マグネシウムを飲む際のデメリットは以下の通りです。

過剰摂取に注意
マグネシウムの摂取量が多すぎると、下痢・軟便・腹痛などの健康被害が発生することがあります。厚生労働省は、1日あたりの摂取目安量を年齢や性別に応じて定めています。
腎機能が低下している場合
腎機能が低下している人は、高マグネシウム血症が生じやすくなり、血圧低下、吐き気、心電図異常などの症状が現れることがあります。便秘薬を常用している方や腎臓に障害を抱えている方は注意が必要です。
錠剤の吸収率
錠剤のマグネシウムは吸収が悪く、そのまま便として排出されることが多いため、効果的な摂取方法を検討することが重要です。

これらの注意点を考慮して、適切な摂取量と方法で塩化マグネシウムを摂取してください。