人に危害を加えるわけではないのに、嫌われ者の「カメムシ」
あの悪臭はたまりませんよね。
カメムシ駆除をするために、ハッカ油を思い浮かべる人も多いでしょう。確かに効きそうな気はします。ですが、あまり推奨はできません。
そこでこの記事では、カメムシにハッカ油か効かない理由や推奨しない理由を詳しく解説いたします。
カメムシ駆除にはハッカ油が思い浮かぶが、効かないということもあるようじゃ。
そうなんですか?あのミントのような匂いが効きそうですが…。
カメムシ駆除のハッカ油の効果について
「カメムシの駆除にハッカ油は効かないの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
ここでは、カメムシにハッカ油が効かない理由やハッカ油スプレーの作り方などについてご紹介します。
カメムシにハッカ油は効かないのはなぜ
ハッカ油は、ハッカソウというミントを乾燥させ、抽出した植物油です。そのため、スーッと清涼感のあるミントような匂いがするのですね。
そのミントの匂いで効果がありそうなのですが、カメムシには効かないとされています。
ハッカ油には、主要成分としてメントールが含まれていますが、それらの成分がカメムシには充分に効果を発揮しないのです。充分に効果を発揮しないということなので、全く効かないというわけではないのですが、効果時間が短く1時間から2時間位しかありません。
また、濃度を濃くすると効くという話もありますが、散布する際にハッカ油がついた植物や物などを枯らしてしまうこともあるためおすすめはできません。ハッカ油はカメムシの予防くらいになる…と思っておいた方がいいかもしれませんね。
カメムシ対策!ハッカ油スプレーの作り方と効果
カメムシにハッカ油をかけるには、ハッカ油スプレーにするのが効果的です。
以下でハッカ油スプレーの材料と作り方をご紹介します。
材料
- ハッカ油
- 無水エタノール
- スプレーボトル(ポリスチレン製以外)
作り方
- スプレーボトルに90mlの水と10mlの無水エタノールを入れる。
- ハッカ油を20滴ほど垂らす。
- ボトルをよく振ってしっかり混ぜる。
ハッカ油は天然成分のため、幼い子どもやペットのいる家庭でも安全に使用できます。ただし、効果は1時間から2時間ほどのためこまめにスプレーするか、予防として考えておくと良いでしょう。
カメムシ対策!ハッカ油(エタノールなし)の作り方と効果
エタノールを使用しなくても、ハッカ油スプレーをつくることができます。
材料
- ハッカ油
- 水
- スプレーボトル
作り方
- スプレーボトルに水50mlとハッカ油5滴程度入れる。
- ハッカ油と水を容器に入れて、よく混ぜる。
ハッカ油スプレーの作り方は非常に簡単で、ハッカ油と水を混ぜるだけで完成します。エタノールを使用しないため、肌に優しいとされています。
ただし、エタノールを入れない場合は、水と油が分離しやすいことと、保存期間が短く約1週間ほどです。エタノールを入れると、保存が7~10日ほど可能になります。
そのため、エタノールを入れないハッカ油スプレーは、使用の度に振って混ぜ合わせるのが必要なことと、早く使い切らなくてはなりません。
エタノール入れた場合と、入れない場合のハッカ油スプレーの効果は変わりません。
カメムシが寄ってくる原因は?
カメムシはなぜ寄ってくるのでしょうか?その原因がわかれば対策ができそうですよね。
ここでは、カメムシが寄ってくる原因をご紹介します。
原因1 日当たりの良い環境
カメムシは日当たりが良く、暖かい場所を好みます。そのため、日当たりの良いベランダなどに大量発生することが多いです。
さらに、網戸にカメムシが張り付いているのを見かける人も多いのではないでしょうか?日当たりの良い場所にある網戸につかまって、日向ぼっこをしているとも言われています。
原因2 白や薄い色が多い場所
「洗濯物を取り込んだらカメムシがついていた…」ということはよくありますよね。その理由として、カメムシは白や薄い色のものを好む傾向があるからです。Tシャツや靴下、シーツなどについていることが多いのではないでしょうか。
また、上記で説明しましたが、日当たりの良い場所を好むため、洗濯物は絶好の場所です。外壁が白や薄めの色だと、そこにいることも多くあります。
原因3 植物が豊富
カメムシは植物の水分や草、果実をエサとして生きているため、植物が豊富な場所に多く見られます。プランターなどで家庭菜園をしていると、トマトやナスなどの葉の裏に卵を産み付けることもあります。
日当たりの良いベランダで、家庭菜園をしているとしたら、カメムシにとってさらに絶好の場所となってしまうでしょう。
実は効果が薄いカメムシが寄り付かない方法
カメムシが寄り付かない方法を試している人も多いと思いますが、実は効果が薄いという方法もあります。
ここでは、その方法をご紹介します。
ミントが効かないのは生育状況で効果が薄くなる
虫除けと聞くと、ミントを思い浮かべる人も多いでしょう。
ミントは一般的にカメムシを寄せ付けないとされていますが、ミントが効かない理由として、ミントの生育状況が悪い場合や、カメムシ以外の虫が増えている場合が挙げられます。
ミントは全ての虫が好まないと思われがちですが、蛾の幼虫やアブラムシ、ハダニなどは実はミントを好むのです。
そのため、それらの虫にミントを食べられてしまっては、ミント自体の効果がなくなります。
したがって、ミントを使用する際にはミントを好む虫の対策をしなくてはなりません。
蚊取り線香は成分が効かない
蚊にも効くのだから、蚊取り線香はカメムシにも効くだろう…と思う方も多いのではないでしょうか。
蚊取り線香には「ピレストロイド」という成分が含まれています。これは、除虫菊の花に含まれる天然 殺虫成分ピレトリンに似た化合物として作られた化学物質の総称です。
その特長としては、速効性、忌避効果、追い出し効果、安全性が挙げられます。そのため、カメムシにも効きそうなのですが、蚊取り線香はあくまでも蚊に対して作られたもので、蚊より面積の大きいカメムシにはあまり効果がないとされています。
カメムシを寄せ付けない!おすすめ対策方法
カメムシを寄せ付けない方法として、どのような方法があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、おすすめの対策方法をご紹介します。
唐辛子を設置する
唐辛子に含まれるカプサイシンがカメムシの忌避対策に使えるため、唐辛子は効果的です。カプサイシンの成分が、カメムシの感覚神経に作用し、不快感をおこすとされています。
唐辛子を使用した忌避剤は、カメムシが侵入しやすい窓やドアの枠に塗布するタイプやスプレーするタイプが売られていますが、自分で作る場合は以下を参考にしてください。
- 空き瓶やスプレーボトルに唐辛子を入れる。
- 全部がひたるまで焼酎を注ぐ。
- 冷蔵庫で1ヶ月放置する。
- 水で薄めて使用する。
唐辛子の匂いは、人間にも強烈でむせることもあるため、マスクやゴーグルなどを使用すると良いでしょう。
防虫ネットを張る
ベランダにカメムシが発生しやすく、洗濯物についてしまった…という人も多いのではないでしょうか。カメムシは日当たりのいい暖かい場所を好みます。また、白色を好むため、カメムシにとって洗濯物は絶好の場所となってしまいます。
そこで、通販などで売られている「防虫洗濯干しネット」を使うのもおすすめです。
また、家庭菜園をしている方は、カメムシが侵入できない細かい網目の防虫ネットを張ると、大切な作物をカメムシから守ることができます。
コーヒーを使う
コーヒーに含まれているカフェインがカメムシ駆除に効くとされています。
そこで、コーヒースプレーを作り、カメムシがよく出る場所はカメムシに直接スプレーしましょう。コーヒースプレーの作り方は以下になります。
材料
- コーヒーの粉: 100g
- 水: 500ml
- アルコール: 200ml
- 空のスプレーボトル
作り方
- コーヒーの粉を細かく砕く。
- 水とアルコールを混ぜる。
- コーヒーの粉を加えてよく混ぜる。
- 空のスプレーボトルに入れてよく振る。
カメムシがよく出る場所やカメムシに直接スプレーし、1ヶ月程度を目安に使い切りましょう。
効果が長続きしないので、スプレーの頻度はできるだけ毎日、少なくても2日に1回位がベストです。
カメムシがよく出る植物にかける場合は、砂糖を1リットルに対して、1グラムから2グラム混ぜるとより効果的です。砂糖が粘着力を発揮し、コーヒーが植物につきやすくなります。
ただし、植物にかけるときには、まず目立たない場所にスプレーしてみましょう。種類によっては葉が枯れたり、植物自体がだめになったりすることがあります。
カメムシを寄せ付けない!対策おすすめグッズ3選
カメムシ対策として様々な方法を紹介してきましたが、手間をかけずにグッズを購入したいという方もいるのではないでしょうか?
ここでは、おすすめグッズを3つご紹介します。
フマキラー カメムシ駆除剤 カダン カメムシバリア 450ml
フマキラーから発売されている「カメムシ駆除剤カメムシバリア 450ml」
4連ノズルのワイド噴射で、大量発生してしまったカメムシをまとめて即効退治。さらに、網戸などのカメムシがよく来る場所にスプレーしておくと約3ヶ月予防ができます。(天候や環境によって異なります)
カメムシいやよ~ お徳用 20g×12個入
洗濯竿につるしておくだけでカメムシがこなくなる「カメムシいやよ~」
家庭化学工業株式会社の商品で、袋から取り出しカメムシが発生する場所に1メートル間隔で設置するだけ。
持続効果は3ヶ月です。(天候や環境によって異なります)
カメムシキンチョール 駆除 忌避 ニオイ対策 スプレー 300mL
カメムシのあの嫌な臭いをいい香りに変化させるという、「カメムシキンチョール 駆除 忌避 ニオイ対策 スプレー 300mL」
屋内、屋外でも使用でき、直接カメムシにかけて即効駆除。また、あらかじめスプレーしておけば予防もできます。
カメムシの悪臭と調和することでいい香りになる「ハーモナイズド香料」を配合しているため、嫌な臭いを感じなくて済みます。
まとめ
カメムシ対策にハッカ油はあまり効かないとわかっても、やはり何かの対策をしないといけませんよね。
唐辛子やコーヒーなども対策方法も試した上で、効かないのであれば、市販のものを購入してみると良いでしょう。
あの何とも言えないカメムシの臭いには出会いたくありませんよね。そのためにもこの記事の内容を参考に、対策をしてみてください。