暮らしの中で気づかれることが多いのが、愛する我が家でも解決すべき小さな問題点です。長年同じ空間で過ごされている方なら、きっと感じていることでしょう。「網戸がない窓に網戸をつけたい”」そう、快適な睡眠と健康的な毎日を送るためには、新鮮な空気が必要不可欠です。
寝室の窓を開けると、季節によっては蚊や他の害虫が問題になりますよね。誰もが経験することですが、窓を開け放って風を感じたいと思っても、虫の侵入を心配してしまいがちです。
特に、ジメジメとした梅雨の時期には、室内の湿度が上昇し、カビの発生に悩まされることも。私たちの大切な衣類を保護するため、そして何より健康のためにも、適切な換気は必要です。その解決策として、網戸の設置が考えられます。
しかし、賃貸物件や集合住宅では、既存の窓への網戸の取り付けが制限されていることがあります。そのため、損傷のリスクなく安全に取り付ける方法を探る必要があります。この記事では、そんな網戸の後付けについて解説します。
博士~!網戸がない窓に網戸をつけたいです!
網戸がない部屋の対策をおしえるぞ!
網戸がない窓に網戸をつけたい!方法をご紹介
後付けできる網戸の種類
窓に新たな網戸を取り付ける際の選択肢や手法には様々なものがあります。主流となる網戸の種類には下記の種類が存在します。
- アコーディオン(プリーツ)網戸
- パネル(引き違い)タイプ網戸
- 固定式網戸
- ロール網戸
これら各種の取り付け方、特性、そして考慮すべきポイントは異なるため、適切な選択をするために各タイプを理解することが不可欠です。以下で、これらの網戸のタイプを詳細にご紹介します。
アコーディオン(プリーツ)網戸
- 折りたたみ可能でコンパクト
- 視界を遮らず開放的な空間を維持
- 出入りが多い場所に最適
- 虫の侵入が容易で、掃除がしにくい
- 網素材がデリケートで摩耗しやすい
- 強風やペットの影響で破損するリスクあり
アコーディオン(プリーツ)網戸は、使用しない時にコンパクトに折りたたむことが可能なスタイルです。この「折りたたみ式」の機能性から、視界を遮ることなく、開放的な空間を維持することができるため、多くのユーザーに支持されています。特に、出入りが多いエントランスやバルコニーのドアに最適です。
ただし、デメリットとして、室内への虫の侵入が比較的容易であり、掃除のしにくさが挙げられます。また、網素材が比較的デリケートで、頻繁な使用による摩耗が懸念されます。強風が当たる場所や、ペットを持つ家庭では、網が破れるリスクもあるため注意が必要です。
パネル(引き違い)タイプ網戸
- 使用と設置が容易
- 左右にスライドして開閉
- 網の種類が多様
- 様々なニーズに合わせたカスタマイズ可能
- メンテナンスしやすく、コストパフォーマンスに優れる
パネル(引き違い)式は、新設網戸として最もポピュラーなタイプで、その使いやすさと設置の容易さから多くの家庭で採用されています。二枚組のパネルを左右に滑らせることで開閉し、網のバリエーションも多岐にわたります。
クリアな視界を提供するもの、虫の侵入を防ぐもの、ペットの爪に強いものなど、さまざまなニーズに合わせた選択が可能です。また、多くのホームセンターで手軽に購入でき、メンテナンスのしやすさやコストパフォーマンスも魅力的です。
固定式網戸
- 開閉機能がない
- 主に上げ下げ窓に使用
- 室外側に固定され、掃除のため内側から取り外し可能
- 特定の窓のスタイルに適している
固定式網戸は、その名の通り、開閉ができないタイプの網戸で、主に上げ下げ窓などに取り付けられます。室外側に取り付けられ、網戸の清掃時には室内から網戸を取り外して掃除することができます。
固定式網戸は、日常的に開閉することはなく、主に窓の換気時に使用されます。取り付け可能な窓の種類としては、「内倒し窓」、「上げ下げ窓」、「ガラスルーバー窓」、「オーニング窓」、「固定がらり」、「アルミルーバー窓(可動がらり)用」などがあります。
ロール網戸
- 網をチェーンやコードで引き込んで格納
- 縦または横方向に展開・格納
- 掃除が困難
- 網の交換が不可能で、破損時は全体の交換が必要
- 大きな窓やテラスドアには不向き
ロール網戸(または巻取り式網戸)は、特長として、網をチェーンやコードで引き込んで格納する機能があります。このシステムは、縦方向に引き込むタイプと横方向にスライドさせるタイプの2つがあり、窓のデザインに応じて適切なものを選ぶことができます。
しかし、このタイプの網戸では、網の裏側の掃除が困難であることや、畳む際に虫を巻き込んでしまうリスクがあります。さらに、網そのものを交換することはできず、損傷した場合には網戸自体の交換が必要になる場合があります。大規模な窓やテラスドアには向かない選択肢とも言えるでしょう。
網戸の後付けができない?取り付けが難しい窓の種類
網戸の設置を考えている場合、意外と知られていないのが、全ての窓に網戸の後付けが可能なわけではないという事実です。後付けを希望する窓の構造や、物件の種類によっては、網戸の取り付けが困難な場合もあります。以下に、網戸の後付けに適さない状況や窓のタイプを詳述します。
賃貸物件やアパートの窓
網戸がないマンションや高層マンション、賃貸物件やアパートでの網戸の取り付けは、建物の構造上の制限や、所有者の許可が必要なケースがあります。一般的なサッシとは異なるサイズで設計された窓が多く、標準的な網戸では対応できないことがあります。
また、取り付けに際して穴を開ける必要があるタイプの網戸は、賃貸契約の条件によっては設置が許可されないこともあります。
ちなみに、賃貸物件に網戸がない理由は以下の通りになります。
- 特に高層階は安全性の問題で強風にさらされることが多い
- マンション用網戸は規格外物が多いのでコスト削減
- マンションは虫が少ないため
特別設計のサッシがある窓
カスタムメイドのサッシを持つ窓では、標準的な網戸がフィットしない場合があります。これらの窓は、一般的なサイズや形状とは異なるため、網戸を後付けするには専門の知識や特殊な部品が必要になることがあります。
不明な点がある場合には、窓の製造業者や専門家に相談するのが良いでしょう。
レールのない窓
網戸の取り付けは、快適な生活空間を実現する上で欠かせない要素ですが、レールが設置されていない窓では通常の方法が適用できず、特にマンションなどの共同住宅ではこの問題に直面することが多いです。そんな状況でも、レールを後付けするか、室内用の特別な網戸を使用することで、解決できます。
レールの後付けには、既存のサッシに穴を開けて固定する方法がありますが、これにはドリルなどの特殊工具が必要であり、適切な施工が求められるため、一般家庭では難しい作業です。
このため、専門のリフォーム業者や網戸設置業者に依頼することが推奨されます。しかし、すべての物件が対応可能というわけではなく、場合によっては施工不可能なケースも存在します。
そのため、作業を開始する前に、プロフの意見を求め、窓の状態や物件の制約を確認することが重要です。これにより、「網戸を設置したいができなかった」という状況を防ぎ、適切な方法で快適な居住空間の実現ができます。
網戸の後づけレールの設置料金
網戸って、あるとほんとうに便利ですよね。風を通しながら、虫はシャットアウト。でも、窓枠にレール設備がない場合、網戸をつけることはできるのでしょうか?そして費用はどれくらい考えておけばいいのでしょうか?
今回は、レールのない窓に網戸を設置する場合の、具体的な費用とその詳細について解説していきたいと思います。
網戸レールの後付け、その費用は?
さて、一般的には窓には網戸を取り付けるためのレールが設置されています。しかし、すべての窓がそのようになっているわけではありません。レールのない窓に網戸を設置するためには、専用のレールを後付けする必要があります。
このレール取り付けと網戸の設置の工事にかかる費用は、大まかに言うと25000円〜40000円程度を見ておくとよいでしょう。この価格は、2枚建てのサッシ一か所分の施工費を含んでいます。
この額が高いと感じるかどうかは個々の感じ方によるところですが、既存の網戸を処分したり、交換したりする手間がないのであれば、それほど大きな負担にならないかもしれません。
しかし、足場を組む必要が出てきたり、より高機能の網戸を選択した場合は、予想以上に費用が高額になるケースもあります。詳細な費用を確認したい場合は、各業者に見積もりを依頼し、金額と詳細を確認することをお勧めします。
項目 | レールの取り付けと網戸の設置料金(2枚建てサッシ (一か所分)) | 費用 |
---|---|---|
必要工具・材料 | レール、網戸、ネジ、その他取り付けに必要な材料など | 既に施工費に含まれる |
施工費 | 専門業者による取り付け作業費 | ¥25,000〜¥40,000 |
その他の費用 | 足場や高性能網戸など | +α |
- 上記の価格は、あくまで一般的な参考価格です。地域、物件の状態、窓のサイズや形状、業者によって費用は異なる場合があります。
- 施工前には、複数の業者から見積もりを取ることをお勧めします。それにより、最もコストパフォーマンスの高いサービスを選択できるでしょう。
- 施工にあたっては追加の費用が発生する可能性がありますので、詳細は契約前にしっかりと確認してください。
何を求めるかで価格は変わる、網戸の選び方
網戸は、その形や機能によって価格が大きく変動します。シンプルなものであれば低価格で済みますが、より高機能なものを求めるとその分、費用も高くなります。
例えば、蚊やハエのような小さな虫まで防ぐことができる網戸、光の反射を抑えて外の景色をより鮮やかに見せるための網戸、ペットが引っかいても破れにくい強度の高い網戸など、網戸の機能はさまざまです。
こうした高機能な網戸は、普通の網戸よりも価格が高くなります。しかし、それぞれの特徴を理解した上で、自宅の環境や条件、求める機能に合わせて選べば、高額な出費も納得のもとになるでしょう。
以上、レールのない窓に網戸を設置する場合のコストについて詳しく見てきました。自宅の窓に網戸を新たに設置したいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。